大阪での講演を無事に終えて戻ってきました
1. 律する税理士コラム(近況報告)
先週、大阪での講演を無事に終えて戻ってきました。
前日入りして、企画してくださった事務所のスタッフ数名と食事をご一緒し、講演後は若手スタッフ6人とランチミーティング。
感想を聞きながら、今後のAI導入に向けた話を深めることができました。
講演の内容は、先月東京で行った講演をベースにしつつ、この1か月でさらにパワーアップした活用方法を盛り込みました。
あわせて、日税連が公表したAIガイドラインも解説しました。
大阪の事務所でAI導入をスタートさせる、良いきっかけになったのではないかと思っています。
講演の最後にこのリスルメールもご紹介したところ、多くの方に登録していただきました。ありがとうございます。
講演したのは先週末でしたが、その事務所では今週月曜日に早速担当者ミーティングを開き、AI活用の実行体制と方向性を決めて、具体的なスタートを切ったと報告をもらいました。
今後はその実行チームと連絡を取り合いながら、導入をサポートしていきたいと思います。
AIの導入は、言うほど簡単ではありません。
ツールとノウハウを提供したからといって、すぐに現場に定着するものでもないと思っています。
かといって、外部のコンサルに任せきりにするのも違うと思います。
導入の部分をサポートし、あとは現場が自律的に運用していく。
外からは定期的にサポートする程度でバックアップする。
そんな体制が望ましいのではないでしょうか。
現時点での私のノウハウは、惜しみなく提供します。
現場がそれをベースにさらに磨きをかけ、そのフィードバックをもらえれば、私にとってもプラスになります。
そうした相乗効果を生み出していけたらと思います。
2. 利するニュース(財務・税務・AI)
財務・税務・AIなどの最新トレンドをピックアップします。
税理士が扱うメインテーマとしての税務と付随業務である財務、そして業務と密接に関わるAI・IT関連の情報について、知っておくべき情報を発信していきます。
2-1 相次ぐ不正アクセス・情報漏えいで、政府が事業者に注意喚起:内閣官房 国家サイバー統括室(2026年10月9日)
(関係機関の注意喚起一覧:https://www.cyber.go.jp/news/20261014.html)
国家サイバー統括室は10月9日、「不正アクセスによる漏えい等の事案を踏まえた対応について」を公表しました。
ウェブシステムの脆弱性の悪用、委託先などサプライチェーンを通じた侵害、堅牢さを欠くデータ管理などにより、大量の個人情報を扱う事業者のシステムに侵入され、データが盗まれる事案が複数確認されたためです。
個人情報保護委員会、金融庁、経済産業省、IPA(情報処理推進機構)なども、同じ時期に相次いで注意喚起を出しています。
対策のポイントとして挙げられているのは、主に次の3つです。
- ウェブシステムの管理:修正プログラムの速やかな適用、サポート切れ製品を使わない、多要素認証の導入、退職者などの不要なアカウントの速やかな無効化
- 委託先の管理:委託先・再委託先の対策状況を契約時だけでなく継続的に確認する、渡す情報を必要最小限にする、業務終了後のデータ削除を徹底する
- データの管理:保有している情報の棚卸し、利用目的を終えた情報の速やかな削除、パスワードを平文で保存しない
注意喚起は「いつ攻撃を受けてもおかしくない」という前提に立つよう求め、「AIの悪用を含むサイバー攻撃の手法が高度化・巧妙化する中」、経営層に対策を経営課題と位置づけるよう呼びかけています。
情報通信研究機構(NICT)も10月13日、AIで高度化する脆弱性探索への注意を呼びかけました(https://www.nict.go.jp/press/2026/10/13-1.html)。
2-2 カーシェア「タイムズカー」で約660万件の会員情報が漏えい——運転免許証などの画像も約160万件:タイムズモビリティ(2026年9月28日〜10月16日)
https://share.timescar.jp/news/2026/0929/1816.html(第3報)
カーシェアリング「タイムズカー」のWebシステムへの不正アクセスで、約660万件の会員情報が漏えいしました(第2報)。退会済みの方も対象です。
漏えいした項目は、氏名、住所、生年月日、電話番号、メールアドレス、運転免許情報、パスワードなどです。
このうち約160万件では、運転免許証の画像や、公共料金の請求書などの住所確認書類の画像も漏えいしました(第3報)。
会社は10月16日の第4報で、本人確認書類の画像は登録確認が終わったら持たないルールに改め、現在持っている画像は10月末までに削除すると発表しています。
実務ポイント:
私も現会員なので流出されてしまいました。
今回の件での教訓は、「持っていなければ漏れない」ということだと思います。
情報漏洩それ自体あってはならないことですが、退会した人の免許証の画像まで何年も持っていたことが、被害を大きくしました。
税理士事務所も顧問先の会社も、マイナンバー、通帳のコピー、免許証の写しなど、漏れたら困る情報をたくさん預かっています。
用が済んだものは消す、返す、必要最小限しか持たない。
まずは自分の事務所・会社に何がどこにあるか、棚卸しから始めています。
また、AIやクラウドのサービスに業務データを入れるなら、それも「委託先」の1つです。
ビジネス向けの契約で、データの取扱いを確認したうえで使う。
前号でご紹介した日税連のガイドラインと同じ考え方です。
漏えいした会社を名乗るメールやSMS、電話には注意するようにしましょう。
3. 利するマッチング(商材・人材・M&A)
このコーナーの案件は、Webの掲示板にまとめています。最新の案件と成約・終了の状況は マッチング掲示板 をご覧ください。
4. 利する相談事例(Q&Aコーナー)
寄せられた相談事例を匿名で紹介し、解決のヒントを共有します。質問・相談は、このメールに返信するだけで届きます。Webの質問箱からも1行で送れます(匿名可・ログイン不要)。
4-1 顧問先の「ダイレクト納付」の設定状況を、まとめて点検しました
国税の電子申告(e-Tax)のAPIを使って、事務所が担当している顧問先について、ダイレクト納付(口座からの自動引落し)の口座が税務署に届け出てあるかどうかを一括で取得しました。
8割は取得でき、口座の届出があったのは2割でした。
これを事務所の顧客台帳と突き合わせたところ、約2割の顧問先で台帳の記録と実際の届出状態がずれていました。
中には、台帳では「納付書で払う」になっているのに、実際はダイレクト納付の口座が届け出てある会社もありました。ずれていた分は、確認のうえ台帳を直しました。
人が1社ずつ画面を開いて確認すると何日もかかる作業ですが、今回は数分で終わりました。読み取るだけで、システムから納付や届出をすることはしていません。
「納付したつもり」「引き落とされるはず」の思い込みを、記録で確かめるのがねらいです。
4-2 税額シミュレーションのソフトを、自作のスプレッドシートに置き換えました
これまで使ってきた市販の税額シミュレーションソフトの代わりに、AIと一緒にスプレッドシートを4本作りました。
相続・贈与、法人の経営、個人・給与、消費税です。
消費税のシートでは、本則課税・簡易課税・2割特例のどれが有利かの判定と、中間申告の回数・金額の計算までできます。
税制改正があったときは、改正日付きの行を足していけば更新できる作りにしました。
すべて検算を通してから使っています。
5. 編集後記(食事、睡眠、運動など)
会社の経営数値と社長の健康数値。社長が管理すべき二大数値です。
自分自身の実践も含めて、短く共有していきます。
このリスルメール、静かにスタートしてから丸1年が経ちました。
大した情報はお届けできていないかもしれませんが、それでも途切れることなく、毎週発行を続けることができました。
読んでくださっている皆さまのおかげです。
ちゃんと読んでいるよとたまに声をかけていただけると、嬉しくて続ける励みになります。
これからさらに内容を充実させられるよう、自らを律していきたいと思います。
ご意見・ご質問をお待ちしております。
それでは、良い週末を。
◾️ 1クリック投票
【次に詳しく知りたいテーマは?(ボタンを押すだけ)】
結果は次号以降でお知らせします。
リスルメールに登録する(週1・無料)
登録が完了しました。
次の金曜日の配信からお届けします(登録直後にご案内メールをお送りします。お心当たりがない場合は、そのメールの「配信停止」から解除できます)。届かない場合は迷惑メールフォルダと、rissle@raeil-net.com の受信許可をご確認ください。