GPT-6 Astraのコンピューターユース
1. 律する税理士コラム(近況報告)
ChatGPTが「GPT-6 Astra(アストラ)」という新しいモデルを出してきました。
目玉は「コンピューターユース」、つまりAIがPCそのものを操作するモードです。
これまでもClaude in Chromeでブラウザを動かしたり、ファイルを読んで別のファイルを作らせたりはできていました。
今回できるようになったのは、インストール型のソフトを操作することです。
我々の仕事で言えば、税務ソフトの「達人」をAIが操作できるということになります。
従来のAIでは、どうしても手が届かなかった領域です。
さっそく達人の操作を触りだけやらせてみたところ、見事に自動で動いてくれました。
これから本格的に覚えさせて、達人の操作をさせていこうと思っています。
いよいよ会計のみならず、税務ソフトまでAIが操作してくれる時代になりました。
先週作った会社向けの業務アプリを、オンラインで会社の事務員さんに説明しました。
所要時間は30分ほど。こちらで作ったアプリを画面に出して、必要なデータを入れるだけでチェックまでしてくれて、その後に請求書ができあがるところまで実演しました。
事務員さんは「そんなことができるんですか」と感動しており、「本当に助かります」と言っていただけました。
ただ、今まで使ってきたExcelからいきなり移行するのは不安だと思います。
なので一旦は並行して走らせ、Excelのデータをいただいてこちらでアプリに移してみて、数字が一致することを数か月は確認し続けようと思います。
これができあがると、事務員さんはデータを1回入力するだけで、関連する5つのファイル(請求書・外注費の明細・金種表・入出金表・粗利表)が自動でできあがります。
同じ数字を何度も書き写す作業そのものがなくなりミスも減る、ということです。
自社の業務をAIで効率化し、さらにクライアントの業務もAIで効率化する提案をしていく。
これを着実に実践して行きます。
2. 利するニュース(財務・税務・AI)
財務・税務・AIなどの最新トレンドをピックアップします。
税理士が扱うメインテーマとしての税務と付随業務である財務、そして業務と密接に関わるAI・IT関連の情報について、知っておくべき情報を発信していきます。
2-1 M&Aの企画者に変身する会計法人…コンサル手数料100億ウォン台の取引も(InvestChosun・韓国)
韓国の記事です。
会計法人がこれまでのように実査(デューデリジェンス)の支援にとどまらず、案件の発掘から成約まで自分で関与するようになっている、という内容です。
「取引を自分で作り出して成功報酬をもらう」というコンセプトに変わってきている、と業界関係者が語っています。
具体的な金額も出ています。
三正KPMGはイファダイヤモンド工業(取引額4,000億ウォン)で100億ウォンを超える手数料を得たほか、KJ環境、JunoHair、TiMaxソフトなどでも数十億ウォン規模。
EY韓英も万全食品のM&Aで数十億ウォン規模を得たとされています。
外資系の投資銀行がクロスボーダーの大型案件に集中する一方、会計法人は国内のネットワークを生かして中堅企業の取引を取りにいっている、という構図です。
日本の税理士は、ここにもっと関与すべきだと思っています。
中小企業のM&Aで一番むずかしいのは、値決めでも契約書でもなく「相手探し」。
そして、その会社の数字と、社長がどういう出口を望んでいるかを一番よく知っているのは、顧問税理士です。
決算書を毎年見ていて、社長と年に何度も話していて、業界の中に顧問先が何社もある。
マッチングの材料は、すでに我々の手元にあります。
にもかかわらず、実際には「知り合いの仲介会社に紹介して終わり」になりがちです。
理由はシンプルで、事務処理に手一杯だからです。
だからこそ、記帳や申告の作業をAIに寄せて時間を空ける意味があると思っています。
空いた時間を、こういう対人の仕事に回す。
これがAI時代の税理士の方向性の一つだと考えています。
3. 利するマッチング(商材・人材・M&A)
このコーナーの案件は、Webの掲示板にまとめています。最新の案件と成約・終了の状況は マッチング掲示板 をご覧ください。
4. 利する相談事例(Q&Aコーナー)
寄せられた相談事例を匿名で紹介し、解決のヒントを共有します。
このメールに対する質問や相談、叱咤激励などのご意見などは以下のフォームからお願いします。次回以降のこのメールにて答えられる範囲で回答いたします。
4-1 今週作ったアプリ
撮った領収書が、そのまま会計ソフトの仕訳になるところまで
以前このメールで書いた「証憑ゲートウェイ」が、今週ついに本番で動きました。
やっていることは単純です。
領収書や請求書をiPhoneで撮る、あるいはスキャナから取り込むと、AIが日付・金額・取引先・登録番号・税率を読み取り、Web上の「証憑受信箱」に顧問先ごとに溜まります。
ここまでは以前ご紹介したとおりです。
今週やったのは、その先。
受信箱の証憑から仕訳の案を作り、人が承認したものだけを、マネーフォワード会計に「仕訳+証憑ファイル」のセットで登録するところまでつなぎました。
ある飲食業の顧問先で実際に流してみました。
起票案が86件できて、内訳はルールで自動的に決まったものが68件、AIが判断に迷って「要確認」に回したものが12件、請求書と納品書が重複していて明細待ちにしたものが6件。
担当スタッフが確認したうえで、68件を一括でマネーフォワードに登録しました。エラーはゼロ。
10%と8%が混ざっていて2行に分けなければいけない仕訳が13件ありましたが、これも問題なく通りました。
それと、国税庁にインボイス番号検索サイトのWeb-API機能を利用するためのアプリケーションIDの申請をしていたのが今週降りたので、アプリにIDを組み込むことにより、インボイス番号を自動でサイトで検索して業者名を表示してくれます。
いよいよSTREAMEDはやめて自作アプリに乗り換えようと思います。
4-2 決算書からチェックリストを作って、押印まで
金融機関に出す「中小企業の会計に関する基本要領」のチェックリストを作る仕事がありました。
税理士が決算書を見ながら32項目に「はい/いいえ/該当なし」を付けて、確認日を入れて、署名押印して出すものです。
一つひとつ決算書のどこを見るかが決まっている、地味な作業です。
今回はこれをAIにやらせました。
決算書と勘定科目内訳明細書を読ませ、32項目それぞれについて「どの書類のどの数字を見てこう判定した」という根拠メモを付けて出させ、私がその根拠だけを確認する。
結果は「はい」17項目、「該当なし」15項目、「いいえ」0。
最終的に税理士である私がチェックをしましたが、直すところは一つもなくそのまま承認です。
日付、記名押印も自動入力とデジタル印鑑を渡して完成してもらいました。
5. 編集後記(食事、睡眠、運動など)
会社の経営数値と社長の健康数値。社長が管理すべき二大数値です。
自分自身の実践も含めて、短く共有していきます。
先週末に大学の同窓会があったので大阪に行ってきました。
私は仕事で比較的全国を回るので各地にいる同級生とはよく会っており、あまり久しぶり感はありませんでしたが、それでも旧友と会うのはいいものです。
2次会は同級生が経営する小さなバルを貸切ったのですが、特にスタッフもいないので私はカウンターの中に入りひたすらお酒づくりをしていました。
意外とカウンターの中がしっくり来るのに気づいたので、カフェやバーなどもやってみたいと思いました。
タックスバル、タックスカフェなどどうでしょう笑
それでは良い週末を。
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