事務所に缶詰で作業した一週間
1. 律する税理士コラム(近況報告)
先週丸々事務所を開けていたのと、月末期限の業務が重なり、今週は事務所に缶詰状態で作業をしていました。
ノートPC1つで作業をするのと、事務所の大きな外部モニタがある環境とではやはり生産性が違います。また事務所PCとノートPC両方でAIを回せるので、さらに効率的です。
業務では引き続きAIを活用しています。
日々外部内部を問わず、様々な相談や質問が来ますが、そのほとんどをAIを通すようにしています。
返信をイチから作り上げるよりも、AIに下書きを出してもらい、それを確認して修正することにより飛躍的に手間が省けます。
AIは過去の履歴も文脈も全て覚えているので、新たな説明が不要で相手方に対して適切な回答が出てきます。
質問に対して答えるだけでなく、メールを送り、Slackに返信をし、データベースをアップデートし、文書などの成果物を作ってGoogleドライブに格納してくれます。
また私が今後するべき作業も提示してくれるし、細かい作業も事前に処理してくれます。
まさに有能なスタッフ、エージェントを雇っているようです。
決算書、申告書のレビュー業務にもAIをフル活用しています。
使い始めの段階では、精度もいまいちで読み取りミスや見当違いな指摘もありました。
それをスタッフに確認してもらったところ、全然使い物にならないとつき返されましたが、その都度改善を重ね、チェックポイントを細かく提示し、AIをブラッシュアップしてきた結果、今ではそれなりの精度でチェックをしてくれますし、気づかなかったところも指摘をしてくれるようになりました。
さらに、クラウド会計を使っていれば、仕訳の訂正や追加までAIに指示をして続けてやってもらいます。
まだまだスピードは遅く自分で入力した方が早いのですが、あえてAIを使うことによってAIを調教しているとも言えるかもしれません。
多少時間がかかってもAIにさせることで、AIの習熟度が上がり、同時に私は他の業務をすることができ、明らかに生産性が上がっていると言えるでしょう。
他のスタッフがやっていた業務も、AIができる事はどんどんAIにさせ、スタッフたちの既存の業務を日々奪っています。
その代わりスタッフたちには対人業務などAIにできない業務によりフォーカスしてもらい、そちらにシフトしていくようにしています。
果たしてこの方向性が正しいのかどうか、答えはまだわかりません。
何事も試行錯誤してみて、違うと思ったらその都度軌道修正をする。
不作為の作為、何もアクションをしないことが最大のリスクだと思います。
トライアンドエラーでこのAI時代の荒波を乗り越えていきましょう。
2. 利するニュース(財務・税務・AI)
財務・税務・AIなどの最新トレンドをピックアップします。
税理士が扱うメインテーマとしての税務と付随業務である財務、そして業務と密接に関わるAI・IT関連の情報について、知っておくべき情報を発信していきます。
【大塚商会】『業務プロセス自動化 AIサービス』を提供(PR TIMES)
大塚商会が7月24日、『業務プロセス自動化 AIサービス』の提供を開始しました。
バイブコーディングー生成AIと対話しながらプログラムを作る手法ーを使い、企業の定型業務を自動化するプログラムを短期間で作って納品する、というサービスです。
価格は30万円から。12か月で100社が販売目標とされています。
内容は、業務のヒアリングと自動化対象の選定から、プログラム開発(帳票作成、データ連携、定型業務のエージェント化)、kintoneやMicrosoft 365とのAPI連携、そして導入後の運用支援・内製化に向けた人材育成まで。
提供形態はSaaS型・オンプレミス(NVIDIA DGX Spark)・Azureの3通りが用意されており、「クラウドに社内データを出せない」という会社にも対応しています。
背景として同社が挙げているのは、「どの業務を自動化すべきか分からない」「AIを扱える人材がいない」「セキュリティ上クラウドが使えない」という3つの課題。
大塚商会が自社の社内DXで貯めたノウハウを、そのまま外販する形です。
ー税理士の視点
いよいよ上場企業がバイブコーディングを商品にしたということ、そしてそれに30万円と言う値段をつけたということにインパクトがありますね。
そして、中小企業のIT投資の選択肢に、ソフトウェアを購入する、ソフトウェアを外注する、そこに新たにバイブコーディングでつくると言う第三の方法が入ってきたということです。
しかし、導入コストとして30万円を払ったとして、その後のサポートはどうするのかという問いが生じます。
社内でそれを使いこなせる人がいればいいですが、APIの仕様が変わったり、担当者が変われば、その自動化が止まってしまう可能性があります。
導入して終わりではなく、継続的なサポートが求められるところです。
もちろん大塚商会もそこを取りに来ると思いますが、そこでやはり税理士が税務顧問の延長で、バイブコーディングを含めたAIサポートを提供できる一番近い位置にいるのではないでしょうか。
税理士が税務顧問にAIサポートで無双できると言う私の仮説をますます裏付けてくれそうです。
3. 利するマッチング(商材・人材・M&A)
このコーナーの案件は、Webの掲示板にまとめています。最新の案件と成約・終了の状況は マッチング掲示板 をご覧ください。
4. 利する相談事例(Q&Aコーナー)
寄せられた相談事例を匿名で紹介し、解決のヒントを共有します。
このメールに対する質問や相談、叱咤激励などのご意見などは以下のフォームからお願いします。次回以降のこのメールにて答えられる範囲で回答いたします。
4-1 今週作成したアプリ
「消費税ゲート」
同業の仲間から、クライアントに対して、消費税ミスが見つかり、多額の損をさせてしまったとの相談を受けました。
税理士のミスで圧倒的に多い消費税に関するミスでした。
多額の設備投資をしたので、原則課税として多額の還付が出る申告をしたのですが、過去に簡易課税の届出が出ているのを失念していて、基準期間の課税売上が5千万円を下回っていました。
そのため、原則課税ではなく、簡易課税が適用され、還付を受けるどころか逆に納税となってしまった事例でした。
同業者のミスは明日は我が身です。
これを自分事として捉え、消費税の事故を防ぐためのアプリを作りました。
過去の申告書はGoogleドライブに格納し、Notionでデータベース管理をしているので、これを活用して毎期届出が出ているかどうか、そして基準期間の課税売上がどうなのかなど、消費税上のチェックリストを毎期確認できるようにしました。
運用はこれからですが、その都度ブラッシュアップして事故の起こらない事務所運営に活用しようと思います。
5. 編集後記(食事、睡眠、運動など)
会社の経営数値と社長の健康数値。社長が管理すべき二大数値です。
自分自身の実践も含めて、短く共有していきます。
都内で仕事をしていると、電車に乗ったり、階段を上り下りしたりと、よく歩きます。
毎日スマホで歩数をチェックしますが、平均で10,000歩は歩いています。
ところが今週は事務所に缶詰状態だったので、ほとんど歩きませんでした。
歩かないとやはりいまいち調子が良くなく、ストレスも溜まってるような気がします。
極力期限ギリギリの仕事はしないように心がけていますが、なかなかうまくいかないものです。
精神的にも肉体的にもよろしくないですね。
心も体も余裕を持って仕事をしたいものです。
それでは良い週末を。
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