「AI使っている?」と聞くと
1. 律する税理士コラム(近況報告)
人と会うと、AI使っている?とたまに聞きます。
使っているよとたいてい帰ってきますが、どのくらい使っているのと聞くと、その度合は様々です。
ChatGPTやGeminiに色々質問しているというものや、文書やプレゼンの資料を作ってもらっているというのが多いです。
無料版を使っている人はもちろん、有料版を使っていてもひとつくらいで、有料版のをいくつも使っている人はそんなに多くない印象です。
さらにバイブコーディングでアプリをつくったり業務を自動化している人はまだまだ少数と言えそうです。
今週の税理士新聞(1881号)の見出しに「同業者はどうしてる?AIとのつきあい方」とあります。
記事によると、AIを税理士業務に積極的に取り入れている会計事務所は全国各地に存在し、AIに対談形式で顧問先別処理マニュアルを自動生成させたり、「税務調査模擬演習シミュレーター」や「AI前期比較チェッカー」などのアプリを作らせたりしているそうです。
資料の要約やリスト化、議事録の作成など、AIが得意とする分野で積極的に活用して生産性を高めることで、人がやるべき顧客との対面応対などに時間を費やすことが出来ます。
同業者でまだAIを活用していない人にその理由を聞くと、セキュリティが、リスクが、というのを聞いたりします。
まるで20年以上前にインターネットが普及した際に事務所のPCをネットにつなげない理由をきいたときとのデジャブを感じます。
なかなか他の事務所の事例を聞いたりする慣行が少ない会計事務所業界ですが、AI活用に関しては危機感を持って対応しないと熾烈な生存競争で生き残れないと思っています。
最近身近に接している会計事務所さんからAI活用に関して話を聞きたいとオファーがあったので、喜んで対応したいと思います。
2. 利するニュース(財務・税務・AI)
財務・税務・AIなどの最新トレンドをピックアップします。
税理士が扱うメインテーマとしての税務と付随業務である財務、そして業務と密接に関わるAI・IT関連の情報について、知っておくべき情報を発信していきます。
2-1 10年でM&Aが約7倍に急増 「AIで消滅する職業」と言われ…税理士業界でいま起きている買収サバイバルの裏側(東洋経済オンライン)
税理士業界でもM&Aが増加しているという記事。
「日本税理士会連合会のデータによると、60代以上の税理士が全体の50%を超え、税理士業界は急速な高齢化が進む。税務署OBの税理士が多いことや定年がないことが要因だが、若手の割合が低いため、税理士のDX対応の遅れに拍車をかけている。」
税理士の高齢化とDX対応の遅れが主な要因です。
このような状況をチャンスと捉え、オールド事務所を買収し、AIを活用して効率的に運営して大規模化していくという事務所は増えるでしょう。
「AIの波が押し寄せる中、中小規模の税理士事務所は岐路に立たされている。AIを武器にした1人事務所、M&Aで規模を拡大する大手事務所、そして特定領域に特化した専門型事務所へ。業界の構造転換は、AIエージェントの誕生により急速に進みだした。」
2-2 イノベーション実現の鍵は「移転」にある(山口周さんnote)
非常に共感した記事なので共有します。
「知識が横に動かなくなると、イノベーションは起こりにくくなります。
なぜなら、新しい問題も、新しい解決策も、移転によって生まれることが多いからです。
新しい問題は、未来の社会から現在へと移転される。
新しい解決策は、他者や他業界から自社・自業界へと移転される。
そして、その移転を担うのは、越境する人材です。」
「生成AI時代において人間が担うべき重要な役割は、単に答えを作ることではありません。むしろ、問いを作ることです。
そして問いを作るためには、同じ場所に留まり続けるだけでは不十分です。
越境が必要なのです。」
「イノベーションとは、遠くにあるものを近くに持ってくる営みである。
未来にある問題を、現在に移転する。
異分野にある解決策を、自分たちの領域に移転する。
そして、その移転を担う人材が、組織や社会を越境する。」
越境というワードを聞くと胸がザワザワします。
元々越境人の子孫としてのDNAが騒ぐ気がします。
多くの境界を越えるために、自分自身もより多く移動しようと思います。
2-3 「もうClaudeでいいじゃん」の恐怖――マネーフォワードが挑む“三正面作戦”(ITMedia)
以前「Saasの死」について書きましたが、まさにSaasメーカーの苦悩を取り上げた記事です。
Claudeがクラウド会計にログインして直接操作する時代にSaasメーカーとしてどのように対応するのか。
この問いは税理士や企業の経理担当者にも同じく向けられています。
今後、入力、集計、チェック、レポート作成はAIが行い、その価値は下がります。
一方で、業務設計、例外判断、税務リスクの判断、経営改善の助言など、人間にしか出来ない仕事の価値は高まるでしょう。
AIに出来ない領域でいかに勝負するか。
引き続き考えていきたいと思います。
3. 利するマッチング(商材・人材・M&A)
このコーナーの案件は、Webの掲示板にまとめています。最新の案件と成約・終了の状況は マッチング掲示板 をご覧ください。
4. 利する相談事例(Q&Aコーナー)
寄せられた相談事例を匿名で紹介し、解決のヒントを共有します。
このメールに対する質問や相談、叱咤激励などのご意見などは以下のフォームからお願いします。次回以降のこのメールにて答えられる範囲で回答いたします。
4-1 うれしいことに、このメールの読者からこのメールの内容についてもう少し詳しく聞きたいので会いたいと言う連絡がありました。
私がAIを活用している記事を見て、ちょうどその彼も自分の会社でAIの活用を担当しているとのことでもっと詳しく話したいとの事でした。
自分が書いた記事をきっかけにある人の行動につながるという事はとてもうれしいことです。
彼とはAIの具体的な使用方法や作っているアプリ、今後の活用方向などについても話しました。
AIについてはまだまだ専門家というレベルには程遠いですが、実際にAIを業務に活用している経験があるので、そのノウハウは業界問わず共有できるものだと思います。
共有できる場をもっと作っていこうと思います。
4-2 通帳 → 弥生 / MFクラウド ツール
新規の法人さんで今月提出の法人であって、1年分をまとめて処理するという案件がありました。
1年分の通帳(5冊)をまとめて預かって全てスキャンしてPDFにして処理します。
これをSTREAMEDという有料サービスを使えば1行22円(税込)で仕訳データにしてくれます。
この際通帳PDFから会計データにまで変換してくれるアプリをつくってみようと思い、同時進行でAIにつくってもらいました。
一旦は無課金で使える弥生会計に取り込むため、弥生形式に対応するものをつくりました。
読み取りの精度を高めるためにAI(Geminiエンジン)を搭載したため、少し費用はかかりますが、STREAMEDよりははるかに安いです。
1千行以上あったため、STREAMEDだと25,000円かかるところを、このアプリを使うと約500円でできました。
APIキーを設定する必要がありますが、設定可能な方は使ってみてください。
5. 編集後記(食事、睡眠、運動など)
会社の経営数値と社長の健康数値。社長が管理すべき二大数値です。
自分自身の実践も含めて、短く共有していきます。
食事のバランスを意識すると、あまりの糖質の多さに驚きます。
白米、パン、うどん、そば、パスタ、ラーメンなど。
そしていかに糖質中心の食事をしていたかに気づきます。
糖質を摂り過ぎると血糖値が上昇し、エネルギーに変換されますが、余った分は脂肪として蓄積されます。
ダイエットなどで体重を減らしたい場合は、糖質を抑えて良質のタンパク質をより意識的に取るとバランスも良く、効果があると思います。
それでは、良い週末を。
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