外資系税理士法人での委託業務が一段落
1. 律する税理士コラム(近況報告)
今年の1月から開始した外資系税理士法人での委託業務が、今週で一段落しました。
外資系グループの日本法人の決算を任され、色々と戸惑いながらも同僚にサポートしてもらいなんとか申告が本日完了しました。
その会社は日本に法人があり日本で業務もしているのですが、財務部門は海外の担当者により運営されており、財務担当や納税担当等が世界の各拠点にいて全てメールでやりとりをしています。もちろん財務諸表は英語で、メールのやりとりも全て英語です。
日本時間の夜11時や朝の4時などに返信メールが来るので、担当者は日本の裏側あたりにいるものと思われます。
日本法人の決算をする際にも、彼らが日本の会計ソフトを使うわけもなく、外国の会計ソフトからエクスポートした外国基準のデータをもとに日本基準に組み替えて日本語の決算書を作成します。
したがってエクスポートしたデータをもとにそれをExcelで集計をすることになります。
まさかこのタイミングでゴリゴリのExcel集計から消費税集計や決算書を作成することになるとは思いもしませんでした。
ほとんどが会計ソフトに入力すれば自動的に決算書や消費税集計もしてくれる時代に逆に新鮮でもありました。
その法人は12月決算で、2月末までに消費税の申告・納付と法人税の見込納付をし、3月末までに法人税の申告をします(1月延長のため)。
さすがの私でも前期のを見ながら自分で全てやるわけにはいかず、私がプリペアラー(作成者)として基本作成をしますが、レビュワー(チェック担当)として同僚が1人ついて教えてくれました。
その同僚ももちろん税理士でなんと私と同い年でした。
長年ここにいたかのように手際が良かったのですが、彼も9ヶ月ほど前に入社したそうです。
そしてなんとこの申告の完了とともに今月末で退職すると言う事実を先月聞きました。
外資系税理士法人といっても現実はそんな華々しいものではなく、入ってみるとゴリゴリのExcel集計や英文メールとの格闘と言う地味な現実があり、スタッフの定着率は良くないそうです。
もちろん私も十分お腹いっぱいでこちらの業務はもういいかなと思います。
しかし短い期間でしたが非常に良い経験をさせてもらうことができました。
外資系税理士法人での業務管理のノウハウや韓国企業とのオンラインミーティングの経験など大変参考になりました。
良いものは全て我々の業務に取り入れようと思います。
そしてそこで出会ったその同僚税理士との出会いも大切にして今後とも付き合っていきたいと思います。この期間に一度彼とは新大久保で美味しいサムギョプサルを食べながら色々と情報交換をしました。
次はチュクミを食べに行こうと誘われています。
出会いと別れの3月。
4月からはまた新しい領域、新しい業務、そして新しい自分との出会いを楽しみに進化していこうと思います。
2. 利するニュース(財務・税務・AI)
財務・税務・AIなどの最新トレンドをピックアップします。
税理士が扱うメインテーマとしての税務と付随業務である財務、そして業務と密接に関わるAI・IT関連の情報について、知っておくべき情報を発信していきます。
2-1 「AI導入で人員増」3割 あずさ調査 国内企業、DX人材不足(日経)
「日本では人工知能(AI)導入に伴って従業員を減らす企業より、増やす企業が多い――。あずさ監査法人の独自調査でこんな結果が出た。AI活用促進のためにデジタルトランスフォーメーション(DX)人材が必要という。米国ではAIの業務効率化で人員削減が始まっているものの、日本企業は世界の潮流と異なる調査結果となった。」
AIを導入するのに使える人がいないから人を増やすとは本末転倒な気がします。
いずれにせよDX人材が必要ですね。
我々は税務のみならずDX支援も経験値を蓄積していきます。
2-2 『マネーフォワード クラウド会計』、リモートMCPサーバーを全プランで提供開始
freeeはすでにMCP対応していましたが、マネフォもやっとAI対応してきました。
現状できる操作は以下のとおりです。
事業者情報の取得
仕訳一覧の取得
仕訳の取得
仕訳の新規作成
仕訳の更新
証憑の新規保存
残高試算表の取得
推移表の取得
勘定科目の取得
補助科目の取得
取引先の取得
部門の取得
税区分の取得
入出金明細の作成
これらをAIに指示すればブラウザを開かなくても操作が可能になります。
会計ソフトへのインプットとアウトプットをいかにAIで効率化するかが当面の課題です。
また試行錯誤していこうと思います。
2-3 パスポート保有率60% vs 17%の衝撃…アゴダ代表が分析する「韓国の全方位拡大」と「日本の巨大な潜在力」(AFPBB)
パスポートの保有率が韓国は60%に対して日本は17%だそうです。
韓国は90年代後半にIMF危機に陥り、その克服過程でいち早くグローバル化を余儀なくされたとの説明がよくされます。
1億人を超える市場で国内完結できた日本とは違って、海外市場へと出ざるを得ない小規模の韓国の市場とも関係があると思われます。
いずれ日本も国内のみでは成り立たずに海外へ出稼ぎに行かざるを得なくなるなど経済環境が変化すれば、パスポートの保有率も上がるかも知れません。
このような日韓比較も私の関心事のひとつです。
2-4 大阪「特区民泊」バブル崩壊へ 中国系企業の「駆け込み」申請急増も専門家は2カ月後の「投げ売りと転売」を懸念(AERA)
大阪での民泊需要は、中国人の「経営管理ビザ」と密接に関連しているという記事。
「中国系の特区民泊は次のような流れでつくられてきたという。
日本への移住を望む中国人が中国在住のまま大阪市内で不動産を購入し、日本で実態のない資本金500万円の「ペーパーカンパニー」を立ち上げる。
その不動産で同市から特区民泊の認定を受け、民泊経営者として「経営・管理ビザ」を取得する。
民泊の運営は代行業者に任せる。
同ビザを取得できたら日本へ移住。
犯罪でも起こさないかぎり、日本に住み続けられる。家族を呼び寄せることもできる。」
この流れが中国人の移民ビジネスモデルとして、コロナ禍明けの23年頃から急速に広まったそうです。
そしてこれらのほぼすべてがビザ取得目的。
これが経営管理ビザの用件厳格化により今後は減っていくと思われます。
「ほとんどの会社は資本金500万円で代表取締役が海外在住のまま、事態の推移を見ている状態です。今後、日本移住を目指して資本金を3000万円以上に増資するか、あきらめて会社を清算するかの二択しかないでしょう」と専門家は見ています。
今後の動向が気になります。
3. 利するマッチング(商材・人材・M&A)
このコーナーの案件は、Webの掲示板にまとめています。最新の案件と成約・終了の状況は マッチング掲示板 をご覧ください。
4. 利する相談事例(Q&Aコーナー)
寄せられた相談事例を匿名で紹介し、解決のヒントを共有します。
このメールに対する質問や相談、叱咤激励などのご意見などは以下のフォームからお願いします。次回以降のこのメールにて答えられる範囲で回答いたします。
4-1 M&A相談
かねてから廃業・売却を検討していたクライアントの社長から、引き継ぎたいという会社から連絡があるので、相談に乗って欲しいとの連絡がありました。
東北地方で砂利採取業をしている会社で、社長の高齢化と後継者不在、設備の老朽化が重なり廃業したいとの相談を受けていましたが、廃業するよりも必要とする他社へ売却しましょうと去年から提案をしていたところでした。
来週早速行く段取りをつけたので、次回のメールで何か進展を報告できるかもしれません。
4-2 中国人社長の会社から相談がありました。
数年前に経営管理ビザを取るために資本金500万円で設立した法人があり、不動産業者に勧められ現地を見ずに軽井沢の不動産を8千万円で購入。
その後の申告や法人の管理や申告などをその業者に全て任せていたが、蓋を開けてみると登記はされておらず、決算書上にも固定資産として計上されていない。
この決算書をもとに次回ビザの更新をしたいので、今後の法人決算とビザに必要な手続きをお願いしたいとのことでした。
まずは弁護士を入れてその不動産の件に関してその業者に追求するように伝えました。
そして申告は可能だがビザは厳格化されているので現状では厳しく、他のビジネスをつくる必要がある旨伝えました。
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