レイル自らを律し 税をもって 人を利する
RiSSLE Vol.015

焼肉店のM&A仲介をした話

2026.01.30

1. 律する税理士コラム(近況報告)

数年前に焼肉店のM&A仲介をしました。

都内にある焼肉店で30年以上経営している家族経営の老舗でした。

味も美味しくリーズナブルで有名人も来店するとのことで人気のお店でした。

しかし経営者が高齢で働いている息子たちも後を継ぎたくないと言うお店でした。繁盛しているのに利益管理ができずにスタッフたちは疲弊している印象でした。

そこが買手を探しているとの事だったので、うちが仲介に入りM&Aを進めることになりました。

はじめはネットのサイトに登録をし引っかかった数社と交渉を進めました。

双方との面談を繰り返しトップ面談まで進め、成立直前まで行きましたが、最終的に条件が合わず決裂してしまいます。

また、一から探すかと思っていた矢先にふと、以前よく通っていた焼肉店の店長が独立を考えていると言う情報を耳にしていたのを思い出し、決裂した交渉からの帰り道に、彼に連絡を入れました。

彼は二つ返事で興味を示し、早速交渉に進みました。

以前の候補者は飲食未経験者で、なかなか話が進まなかったところ、焼肉経験の長い彼とはスムーズに話が進み、最終的な譲渡契約までこぎつけました。

仲介の立場からみても、焼肉店の現状と、彼の経験を踏まえた意思を考えたときに、このM&Aは必ず成功する予感がしていました。

今週その彼から連絡があり、近況報告ということで簡単な数字の報告も受けました。

予想を上回る売上の増加と原価率の改善により完全に利益ベースに乗ったと言う嬉しい報告でした。

引き継いだ借入も順調に返済をし、今後は設備投資のための新たな借入も検討しているとの事でした。

関与したM&Aが譲渡後にさらに業績を上げると言う事は、売り手にとっては少し寂しいかもしれませんが、買手にとっては、自分の経営手腕が認められることでもあり、M&Aが成功したと言えるでしょう。

税理士と言う立場でM&Aに関与する以上、仲介だけしてハイ、サヨナラと言うわけにはいかず、陰に陽に仲介後も引き続き関与していくことになります。

したがって、買い手と売り手のどちらにつくとしても、契約が成立するからといい加減な相手を紹介するわけにはいかず、それなりに見込みのある相手を紹介することになります。

今回のようにM&Aにより売手と買手の双方がハッピーになるケースをもっと増やしていきたいです。

2. 利するニュース(財務・税務・AI)

財務・税務・AIなどの最新トレンドをピックアップします。

税理士が扱うメインテーマとしての税務と付随業務である財務、そして業務と密接に関わるAI・IT関連の情報について、知っておくべき情報を発信していきます。

2-1 EY新日本、生成AIを活用したシステムを本格運用(EY)

大手監査法人が業務にAIを本格的に活用するそうです。

膨大な資料の中から不正を見つけ出すというような監査業務とAIは相性がいいのでしょう。韓国では既に公認会計士合格者が就職難だと言います。

先日US.CPAを勉強している知人と会いましたが、このような状況で勉強を継続すべきかどうか悩んでいると言っており、答えに窮してしまいました。

2-2 国外財産、初の8兆円超で過去最高に 2024年分・国税庁集計(日経)

海外に5千万円超の資産がある人は「国外財産調書」というものを税務署に提出する義務があります。

その提出件数が過去最高となっています。

円安で国内は貧しくなる一方、いち早く海外に出て事業をしている人たちは海外で資産を増やし、それが円安でさらに(円換算で)価値が上がっていると見ることもできるでしょう。

2-3 インバウンドが押し寄せ、富裕層だけが旅行を楽しむ一方で…… 庶民の「旅行離れ」まだまだ続きそうだと断言できるワケ(IT media)

円安によりインバウンドは過去最高を記録していますが、反比例してアウトバウンド(日本から海外に出る)は減少しています。

費用が高くて日本から出られないのでさらに内向きになっていくという傾向ですね。

円が強くなる見込みは当分なさそうなので、インバウンドに向けたビジネスにシフトするのか、敢えてアウトバウンドに挑戦するかを検討してみる必要がありそうです。

3. 利するマッチング(商材・人材・M&A)

このコーナーの案件は、Webの掲示板にまとめています。最新の案件と成約・終了の状況は マッチング掲示板 をご覧ください。

4. 利する相談事例(Q&Aコーナー)

寄せられた相談事例を匿名で紹介し、解決のヒントを共有します。

このメールに対する質問や相談、叱咤激励などのご意見などは以下のフォームからお願いします。次回以降のこのメールにて答えられる範囲で回答いたします。

リスルメール質問箱

4-1 今週も友人からの相談がありました。

彼は学生時代に韓国から来て、今では大企業の営業部長をしています。

この年末年始に韓国に帰った際に、地元の同級生と会い刺激を受けてビジネスをしたいので起業したいとのことでした。その同級生が扱っているアイテムを日本に持ってこれないかとのことです。

確認をするとその企業では副業禁止規定があります。

法人を設立して奥さんを代表にすれば規定には引っかからないかもしれないので確認するように伝えました。

それ以前にそのビジネスで本当に行けるのかの検討が必要。

まだ早まらずにしっかりと可能性を検討したうえで進めることになりました。

相談料は大手町ビルでのおしゃれなランチを美味しくいただきました。

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